■□◆ [ちょぃと斜め読み vol.004] 
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■□■ 01/2/14
             http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/7807/
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 毎日、ニュースや新聞などをみていて「おや?」と思うことがよくあり
ます。そんな、「おやっ??」という記事をとりあげて、時事問題から軟
派なネタまで、幅広く、かつ鋭く読み解くコラム「ちょぃと斜め読み」。
批判・反論も大歓迎!
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■□■ [しのびよる国旗・国歌 強制への道]

 2月1日付の朝日新聞「声」の欄に、次のような投書があった。

| 北海道東部のある支庁の一市四町でつくる教育委員会連合会が昨年末、
| 国旗・国歌のリーフレットをつくり、  役場の広報紙などに折り込んで
| 三万三千の全戸に配布し、学校、家庭、企業などに掲揚・斉唱を要請し
| た。 

 ここで「北海道東部のある支庁云々」とあるのは、根室管内市町教育委
員会連合会のことである。投書では詳しく触れられていないが、この連合
会が全戸に配布した、「21世紀の国際社会に生き  る根室の子どもたちの
ために」と題されたリーフレットの内容には、見過ごしがたいものがある。

 たとえば地域、家庭、学校に対する要請として、次のようなことが書か
れている。

|地域:
| 各官公庁や企業等において、積極的に国旗を掲揚するとともに、市町
|や各種団体の主要行事等では、国旗を掲揚し、国歌を斉唱するようお願
|いします。 
|
|家庭: 
| 国民の祝日等には、国旗の掲揚に努め、日本や諸外国の文化や伝統を
|尊重し、世界に貢献できる生き方の大切さを理解するようお願いします。
|
|学校: 
| 学習指導要領により、国旗・国歌の指導をする ことになっていること
|から、教育課程に位置付け、適切に指導するとともに、入学式や卒業式
|などにおいて、国旗を掲揚し、国歌を斉唱しましょう。 

 繰り返すが、このリーフレットのタイトルは「21世紀の国際社会に生き
る根室の子どもたちのために」、である。ようするに、地域、家庭、学校
ぐるみで、次世代を担う子どもたちに日の丸・君が代を大切にする心を育
てよう、というのである。リーフレットには、ごていねいにも「国歌もみ
んなで歌ったよ」などと書かれたイラストまでちりばめられている。

 さらに最近、町村信孝・文部科学大臣が参議院で「(国会開会式での国
旗・国歌の掲揚・斉唱は)ぜひ実現に向けて協議していただき、各学校の
模範となることを国会自ら示してほしい」「(学校での掲揚・斉唱は)国
旗・国歌の意義を理解させ、尊重する態度を育てるために行っている」な
どと答弁しはじめた[1] 。(2/8 朝日新聞)

                ∴ 

 こうした日の丸・君が代の上からの押しつけが抱える問題点を要約すれ
ば、それが個人の「内心の自由」と深く関わってくるからであり、また、
特に「君が代」は、その内容が「天皇の国が末永くつづく」[2] ことを祈
願するという、およそ主権在民の理念とは相容れない、民主主義国家とし
てふさわしくない歌だからである。

 早大法学部教授の樋口陽一氏によると、近代国家とは、人々の内心の自
由については介入せず、逆に安全や経済的な生活水準の維持といった問題
には積極的に取り組むような国家のことを指す。だとすれば、主権在民の
理念に反する歌を”国歌”とする法律を制定し、子どもたちに押しつけよ
うとしている人たちは、必死になって ”前・近代国家”に逆戻りしよう
とがんばっているとしか思えない。

【筆者注】 
 [1] 町村大臣は以前にも「高校卒業後の半年間を奉仕活動にあてさせ、
   大学入学は9 月にしたらいい」「学校に行かなくていいという、は
   き違えた自由が不登校を増やしている」などと、教育について無茶
   苦茶なことを語っている。はっきり言って、文部科学大臣としては
   失格である。 
 [2] 99' 6/21  「君が代」の「君」の解釈に関する政府の統一見解、お
   よび同年 6/29 参院本会議での小渕総理(当時)国会答弁より。

【参考HP】
  反ひのきみネット:
    http://www1.jca.apc.org/anti-hinokimi/ 

  自由主義史観研究会:
    http://www.jiyuu-shikan.org/ 


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■□■ [たったこれだけ? インド大震災への支援]

 今月26日、インド西部のグジャラート州でM 7.5 の規模の大地震が発生
した。専門家によると、阪神大震災のM 6.9 と比較して、地震のエネルギ
ーはおよそ10倍だという(1/28  朝日新聞)。阪神大震災の当時、私はボ
ランティア活動などで何度か神戸を訪れたことがある。町の至るところで
建物が倒壊し、寸断された鉄道の駅から先へは荷物をかついで徒歩で行く
しかなかった当時の光景は、今でもよく覚えている。しかし今回インド西
部で起きた地震は、その10倍ものエネルギーを持つというから、これはも
う想像を絶する大災害である。

 この震災に対して、イギリス政府は緊急救助隊69人を派遣し、瓦礫の下
じきに  なっていた親子を58時間ぶりに救助したという。またロシアから
の救助隊も子供2 人を救出したほか、隣国のパキスタン、スイス、トルコ
など海外からの救助隊およそ400 人が既に現地で活動しているという。ま
た日本からは、日本赤十字が医療チームを派  遣したほか、阪神大震災を
きっかけに発足した日本レスキュー協会が、救助犬3 匹と職員4 人の派遣
を決めている(1/28, 29  朝日新聞)。

 ところが日本政府からは、緊急救助隊30名(ビザが出ず派遣を断念(1/29
朝日新聞)[1] )のほか、わずかに1 億350 万円の緊急援助を行うに止ま
っているという(1/29  朝日新聞[2] )。しかし地震による被害の実状を、
どこの国よりもよく知っているは  ずの日本が、たったこれだけの資金援
助しかしないというのは、どう考えても納得できない。納得できないどこ
ろか、最近の報道に登場する金額と比較してみると、怒りすらおぼえる。
たとえば・・・

表1:最近の報道より抜粋
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    金額                 内容 
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   3億1千万円  松尾克俊・元支援室長による機密費横領[3]
   2億   円  KSDによる、村上正邦議員に対する党費負担[4]
  15億2千万円  高知県土佐山村 前収入役による村の資金横領[5]
  60億   円  神戸21世紀・復興記念事業[6]
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 村上議員がKSD からもらった金額は、今回のインドへの援助額の約2 倍、
外務省の松尾氏が私的に横領した額は約3 倍である。神戸の震災復興事業
に至っては約60倍もの税金がつぎ込まれている。

 インド西部の震災による死者は2 万人以上、行方不明者は7 万人以上と
推定されている。さらにそれ以上の数の人々が、家もテントもなく、食料
や水も満足に手に入らない状態で、避難生活を強いられているのである。
ところが日本政府は、たった一人の国会議員に対するKSD の献金額よりは
るかに少ない額で、家も肉親も失った10万人近い被災者への支援金として
いるのである。さらに神戸市に至っては、震災で苦しんでいる人々を無視
し、政府による被災者への支援金の60倍ものカネをつぎこんで、" 震災か
らの復興セレモニー" をやろうというのだから、もはやブラックユーモア
としか言いようがない。震災による被災者の苦しみをよく知る立場にある
神戸市であればこそ、せめてその半額だけでもインド西部の人々のために
使うべきではないか。

【筆者注】 
[1] 1/30 報道によると、福田官房長官は一転、18名の救助隊派遣を決
  定したという。
[2] その後政府は2億円強の追加支援をおこなったそうな(2/7 読売新聞)
[3] 1/25 朝日新聞
[4] 1/27 朝日新聞
[5] 1/29 朝日新聞
[6] 1/18 朝日新聞

【参考HP】 
 ヤフーニュース:
   http://news.yahoo.co.jp/Full_Coverage/India_Earthquake/ 

 AMDA 緊急援助:
   http://www.amda.or.jp/contents/rescue/india2001/index.html 

 Yahoo India News(英語):
   http://in.news.yahoo.com/ 

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■□■ [編集後記]

 だいぶ前に、「カラコルム氷河紀行」という写真集を目にしました。パ
キスタン北部のヒマラヤ山中にある氷河の数々を撮影したものなんですが、
とにかくスケールがケタちがいなうえに、とんでもなく綺麗!!立ち読み
しながら「あ、買おうかなぁ、でも給料日前だしなぁ、、、」と迷いなが
ら、結局そのときは買いませんでした。

  ところが・・・

 その後、どこの本屋で探しても見つからない。とうとうAmazon.co.jpで
調べてみると、なんと品切れ。非道い。。。その瞬間、学生のときに耳に
した言葉を、つくづく思い出した。

   ”本は迷ったときが買いどきだーッ!”

 そして今、私の部屋では1000冊を越える本があふれつつあります。
こりゃぁ引っ越しが大変だろうなぁ。。。

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 発行時期 :  隔週(毎月第2・第4水曜日)
 発行者  :  あがた あきら
 発行ID  :  まぐまぐ(0000054104)
 配信     :  まぐまぐ http://www.magmag.co.jp/ 
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